面倒見のいい私立中高一貫と公立高校受験組の教育費を比較すると意外にも前者が安いが進路選択がブルジョワです

こんにちは、ただのおばちゃんです。
塾要らずの学校、という言葉を鵜呑みにする前に読んでください。

塾要らず私立中高一貫カリキュラムの理想と現実

費用比較なんてできるわけない

【塾要らず私立コース】
塾要らず、面倒見のいい私立中高一貫→大学

【公立コース】
公立中→公立高→大学


かかる費用を比較するという記事がトレンドに上がってましたね~、

まぁ懲りもせず……(笑)

その記事では、
公立中→公立高→大学は高い!!
塾不要を謳う私立中高一貫→大学は安い!!
と結論(笑)。


公立中学入学までは安かったけれども、公立高校からの大学受験に際して塾代がかさむ、という試算でした。



……意外でしたか?

そーなんです、意外でアタリマエ。

公立高(受験塾)も、中学受験も、記事にスポンサーがつくらしいですわよ~いいなあスポンサー付きの記事。

おばちゃんとこそーいうオイシイ儲け話ないから、ガチのマジしか書いてないよ…。主観ではあるけどね。


子供が減り、中学受験塾と私立中高一貫は一丸となり、私立中高一貫受験の裾野を拡げねばならない立場です。

一方、高校受験塾側も、早期の囲い込みの煽りを受けて必死で対抗しています。所得に応じた私立高校無償化も、追い風となっていますね。

確かに、6年間600万は無理でも、中学3年間の授業料を乗り切れば…と思うと、世帯の手取り400-500万台ローンありでも、子供1人ならば私立中高一貫校受験、なんとかなる!と思われるかもしれません。


当所ブログの愛すべき読者さんたちは、
塾要らず私立中高一貫進学校、なんて
真に受けないでね…予備費をがっつり計上してくださいね

塾要らずの学校なんて、ない。塾要らずの子は、いる。

塾いらず、ってのは学校の属性ではないんすよ。お子さんの属性。マジでこれに尽きる。

賢くて自己管理できる子は、どこへ行っても塾要らずです。
いつもいつも身も蓋もないことばかりですみません。でもうっかりしてると忘れるから書いとくよ。 


塾いらずって、ありますよ。確かにね。
出川哲朗さん並の猛烈なコミュ力で学校の先生や賢い子に質問しまくれる子なら、良き指導者を選んで私有化できるので、集団指導塾に行くよりいいこともありそうです。

「先輩!合格おめでとうございます!!!!あの、もしよかったら駿台のテキストとCD下さい」と言えれば、なんならノートまでもらえます。



でも、ここのブログ見に来てくださってるってことは……

生きる力……良い意味の図々しさや器用さがない、危なっかしいお子さんをお持ちですよね?

または図々しさや器用さの使い方を間違ってるお子さん……。
(違ってたらごめん)


何度も言うけど、「塾要らず」は、子供の属性です!学校の属性じゃないんだってば!!!!!!!

はぁ、はぁ取り乱してすまん。


子ども本人の属性によりけり(詠嘆)。
塾要らずなのかどうかは、子供サイドの属性で決まることです。
遺伝や環境、親の関わり方のテクニックを含めてね。


もしかして…な子供にとって、全ての関わりは、食いついてナンボ。
「面倒見」と呼ばれる学校の取り組みも、食いついてナンボ、なのです。食いつかなければ、武士は食わねど高楊枝よろしく、6年間、学力飢餓状態よ。


また、学校がとりまとめるオプション講座や短期留学などの課外って
「わぁいろいろやってくれて充実!いいなぁ!」
と思いがちですが、もちろん、別途申し込みや課金が必要なものもありますし、 やる気ゼロな子は、申し込ませるのも一苦労。

聖光学院等のように、宿題含めた学校からのあらゆる連絡が親に直接来て、申し込みが親のパソコン操作で完結すると言われる学校や、「全員参加」を謳う学校であれば、申し込みの問題はないでしょう。
でも、やる気がないなら、得るものは………微妙でしょう。


学校が張り切れば張り切るほど、「能力高いけどやる気中の下以下の凸凹っ子たち」が、取り残されてゆき、親子共々こんなはずじゃなかった、となるのです。

へこたれない、やる気しかない子にはいいんですけどね。


どんなに素敵なオプション講座があっても、本人が食いつかなければ、気休め、ノイズ、誤差、いやむしろ、時間の無駄。学校に対して冷ややかな気持ちになっていきます。


我が子に素敵なオプションをつけさせないと、上位と差がついてしまう!と焦る親心もまた、思春期の若者を根っこから腐らせます。

長いものに巻かれないなら学校の取り組みは響きにくい

幼児期~学童期に発達障害と呼ばれがちなお子さんの持つ、長いものに巻かれない力は、状況によっては強みでもあります。

学校の取り組みをあっさり拒絶するエネルギーともなります。
この諸刃の剣を携えて、バランスをどうとるか……

もしかして……な、いわゆる「普通でない子」の、難しい、そして、おばちゃんとしてはおもしろいところだと思います。


逆にやる気ありすぎて有り余っちゃってるADHD風味の場合はどうでしょう。
「面倒見♥️充実した課外活動♥️」を謳う学校では、もうね、課金、課金、課金の嵐かもしれません。

なまじ、払えてしまうとね……
逆さにしてふっても出てこない、というケースと違って「あるのに、出さない。」これは、お子さんに納得させるのがより難しいと思います。

しかし文系の大学院とかほんと沼だから。
マネタイズできる子の方が稀かもってぐらいだからね。アメリカもそうだよ、ニーズのない学問の大学院なんて…大富豪じゃなきゃ、行きたいと思わせること自体が罪だ…。



「塾要らずの私立中高一貫進学校なら公立より安い」なんて、成功例何パーセントよ、ってかんじ。面倒見自慢の学校の子、鉄緑会にもSEGにもマナビスにも東進にもたーーーくさんいるのなんでよ(爆)。


東京都心部の教育熱に面食らった公立王国出身保護者たちをだまくらかすために……、学校経営コンサルが思い付きで言わせてるだけなんじゃないかなぁ……ぐらいに思っておいたほうがいいよ。
「面倒見」受容体がないお子さんはご相談くださいね。



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塾要らず、を裏読みする

東京通学圏の私立進学校が謳う、塾要らず。

嘘、と断言するつもりはないです。

実際に、通塾なし、Z会などの通信教材だけで東大って人もそれなりの数います。

嘘ではないんですよ。こんなふうに、ただし書きが付いている、ぐらいに思っておいて。

  • 本校は塾要らずです。

※ただし学校の課す膨大なノルマを各自でこなせる者と、カメラアイ機能持ちのスーパー記憶マンに限ります。

  • 本校は塾要らずです。

※って言ってるのに、校内偏差値50-60の子の8割は塾や個別行ってるコマッタナー。
そのぶん塾行ってない子の面倒見ようと思っても、近寄っても来ないでやんの。


または

  • 本校は塾要らずです。

塾なしのわりには進路がまあまあ…かな…年々下がってる……よ、う、な……。

…これが実態じゃないですかね? たぶん……。



まず、教育人材不足の時代。
しかも、個性尊重、スマホゲーム当たり前、の時代。
ひとり年間50-120万程度で、設備も使って、先生の年収2-700万で、ひとりひとりに丁寧に人員も時間も割けるわけないじゃん。


いいOB OGに教わったOB OGが学力高くなり、暇な東大駒場生生活でもしていて、自家栽培的と言いますか、鮭が生まれた川に戻ってくるみたいなかんじでバイトや部活代わりに教えに来る…という仕組みならば持続可能性がないこともないと思います。


が、そういった有償無償の学習指導ボランティアも、今は教育関連業界かコンサルティング会社に就職するのでなければほぼ時間の無駄ですからね、今の大学生、意識高ければ高いほど忙しいです……。

母校に特殊な思い入れが発生しやすい一部名門校でなければ、仕組みの維持は難しいでしょう。

私立中高一貫の本来の姿

私立の魅力は、教育に気持ちよくおカネを遣いたい家庭が支えてくださっています。
教育ブルジョワが集うサロン、といったところでしょうか。

あるいは、
内申点】ムリ。ゼッタイ。
……な子がすがる蜘蛛の糸


もちろんお金持ちでないとだめってことはないんです。

良識ある保護者が多数派となれば、お金が絡むこと、たとえば部活ウェア作成、塾、お出掛け、制服リサイクルなど、コスパを考えたり、遠慮をしたり…学校や他のご家庭も配慮してくださいます。


塾に通うお金がなくても、友達の塾の宿題をこなしてあげたら、友達には感謝され、勉強はできて、一石二鳥です。
少なくとも、塾の 優れたテキストやCD-ROM教材を、気前よくくれる先輩、コピーしてくれる友達には事欠きません。


富裕層でなければダメってことでは全くないです。
ご家庭が、やりくりできて、ひがみっぽさがないなら、いいと思います。


ただし、金持ちを妬んだり出自を憎んだりする、卑屈な人やさぐれた人は、たとえ無料の特待であっても、私立進学を視野に入れないほうがいいのでは、と私は思います。

東京通学圏の私立中高一貫で、ハングリー精神やルサンチマンを糧に伸びるのは、ハングリー精神エリート、ルサンチマンエリートのみだと思っておいてください。


私立中高一貫と公立No.2高校の決定的な違い

塾要らずを謳う私立の教育環境は、持続可能性が低いです。
最難関付近や、ごくわずかの愛校心ガチ校を除けば、維持されません。


塾要らず、を真に受けて学校外で苦手カバーをしていない子が増えれば、入学時は揃っていた粒は大きく変質し、教員は多忙を極め、塾要らずシステムの空中分解が起こるからです。

または、お子さんの性格的に、恩恵を受けることができないということも多々。

こうして、学力面は、公立とさほど変わりなくなります。

私立中高一貫家庭に横たわる経済的底力と楽観的な人生観

誰でも入れる私立中高一貫と公立、なぁんだたいして変わらないじゃん、というなかで、ただひとつ根本的に違うのは、各家庭の経済的底力です。

私立中高一貫は、その経済的底力によって、
「大学行ってアタリマエ、国立ダメなら私立、複数併願アタリマエ、向いてなくても理系・医学部浪人ならやむなしマインド」
が醸成されています。

うちにはお金がないからと、特待で入って、その流れにのせられてうっかりふわふわっと私立理系に行ってしまったら?心理職目指して私大出てから大学院行きたいとか言い出したら?



東京都立高校はね、日比谷高校ぐらいだと大半が親が大企業や国家公務員で転勤族か帰国なので。
英語未習で、2-3年塾行ってて城北白百合学習院残念、ぐらいの子には、厳しいと思う。

中学受験でも勝負できるポテンシャルあるけど事情で回避した子が多いのよ。多すぎるの。
進学先については、とりあえず入れそうな地元()の国公立大学、ダメなら私大か1浪、という雰囲気はあるみたい。浪人させるお金がない家の子はミュウツーレベルのレアらしいっすよ。
数学物理出来る子と先生の層が薄いみたいね。
けど、それ以外は同等の私立とさほど変わらないかも。
都立も国立も、ブルジョア左翼が幅をきかせる校風があるよね。


公立No.2以下の高校は、
「いやぁ、うちんち、金ないから私大は…」
という定型文が、俄然リアルになります。健全だよね、自分の子供も私大卒で大学院へ行かせようとかなったら、産めないもんなぁ。

高卒就職や手に職系の専門学校進学などが身近になります。パワハラ部活や要返済の奨学金、推薦狙い勢の足の引っ張り合いも身近になりますけども、それはどこでもあることで、環境というより本人側の嗅覚やリスクマネジメントの問題も大きい。


手に職か、親方日の丸か、ビル経営と水商売か、パワハラ部活経由で地元の工務店か、おじさんちの八百屋経営継承か…

人生設計をリアルに感じながら暮らせる傾向、これは、私立中高一貫校には真似したくても提供できない「生きた職業観」です。

私立中高一貫では、フォークリフト電験三種のような資格や、お金がない中で生活を楽しむ方法については、かえって無知になりがちなのです。


ご唱和ください

「塾要らず?コンサル入れ知恵信じるな」
「高学歴だと選べない進路あり」


いくらかかるのかではなく、いくらまでかけられるのか。
あなたの子は、大集団(学校)で学べる子なのですか。

勉強や向上心は大事ですが、高学歴になることに向いていない子もいます。

高学歴ならば、学歴を活かすのに見合った努力の継続が必要です。同じ仕事をずっとやってればいいわけではなくなります。
あ、田舎の医師なら努力嫌い勉強嫌いでも当分やってけますが、都内にいると劣等感でズタズタになって卑屈なイキリクソ医師になりますよ。



お金にそれほどは余裕がないけど私立中高一貫に進学させたい、そんな親御さんが、発達障害風味のお子さんに教えるべきことは、

・卑屈にならないこと
・愛されキャラになる方法
・個別サポートを引き出す方法
なような気がします。

感謝と謙虚さと笑顔とユーモアは強いです。


えーおばちゃんサピックスすすめてたくせに公立中学を推すの?!と思われたかもしれません、すみません、ほんとその子とご家庭によるので、ブログで
「これが正解ですキリッ」
みたいに言えることってないです。


当所は、お子さんとご家族がwin-winになるようにご案内致します。


読んでくださりありがとうございました!
もしかして発達グレー研究所 ただのおばちゃんでした。



www.asdadhd.jp

これ東京の受験の常識、世間の非常識。
要チェックよ!
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へぇー!と思われたらどこかぽちりとしていってつかぁさい……読者様の利便性向上のため広告を減らしたら、アドセンス収入本日1円!