【質問箱22-4】不登校ASD女子と高IQ二次障害予防講座


前回はこちら!
correct-me.hatenablog.com


二次障害の防ぎ方「受け取り方調整」

よく二次障害がやばい云々言いますよね。うちにご相談下さる低年齢ケースでも
「とにもかくにも二次障害を防ぎたい」
というニーズは根強いです。

そもそも二次障害ってなんなんですか?
不登校の時点で二次障害ということもできますが、おばちゃんトークのご利用者さんたちみたいに、不登校の間を有効利用して、足りないスキルを補えるようになった場合は?
二次障害ではなくなったということ?二次障害は起こしたけどそこから学んだということなら、アンチ二次障害の親御さんはこの展開も避けたいの?

二次障害は絶対に避けるべきだ!二次障害絶対許すまじ!!!!!と考えるのは危うい。おばちゃんはそう思ってます。

感受性の強い子を傷つけたくない、不快な経験をさせたくないという親心は尊いっすよ。けど、
「でもまぁ、傷つき体験や二次障害からしか学べないこともあるらしいしな」
ぐらいの考えをお子さんと共有しておいても、バチは当たらないと思うよ。ありえない未来ではないから、バランスとっておいたほうが無難だよ。
*1


心がボロボロになった経験や、無気力になった経験を持つ、
大人たちも。
専門家も。
子どもたちも。
ポジショントークをします。今自分が満たされないのは、苦手な書き取り、苦手な運動などを強制的にやらされたせいだとか、学校に行かされたせいだとか、大人に怒鳴られたからだとか。

確かに、やらせなきゃと大人が思うタイミングや、やらなきゃいけないと本人が感じるタイミングと、レディネスが整うタイミング(実行機能が実装されるタイミング)が大きくズレている。この界隈、そんなことがてんこもり。やらされる方も、やらせる方も、深刻な無力感にさいなまれます。一生やらないぞ、という強い覚悟すら招きます。
それじゃ二次障害までカウントダウンだよ、魚に空を飛べという系の教育は、おばちゃんも全力で止める。

でも、二次障害になるかどうかは、かけられた負荷の大きさとは関係たぶんないです。
おばちゃん観測では、包丁ライター根性焼きありの虐待だろうが、お子さんが結果を気に入っていればそんなに恨まないし二次障害らしきものもない(ていうか、トラウマケアで簡単に癒せる)と思います。

お子さん本人が、負荷の結果に満足してる(感謝してる)かどうか、ここが肝なの。専門家が思うより、心はシビアだと思ったほうが無難。


ある子が抱える問題について考える時、親や先生、まわりが何をしたかについつい目が行くのはひとの性。ですが、それはまったく本質ではないです。飽くまでも結果論。

そして結果の満足度はお子さん側の受け取り方に尽きるのよ。*2


神支援神教育を受けたスーパー天才おぼっちゃまが二次障害、恨み辛み満載で大うつ病性障害から自死することもあれば、機能不全家庭育ちでいじめられて日雇いで激務してるけど今は自由で幸せです虐待親ありがとう、ってこともあるのよ。こういうネタは、ニーズがなくて、表には出ないけどさ。

二次障害と幸福度の低さは、強い疑似相関を見せるんだけど、根本にあるのはまわりが何をさせたとかどんな仕打ちをしたかではないの。
「受け取り方」
に尽きるのよ、くどいけどマジ。


根がASDの子が、真っ当な親御さんのもと育ってしまうと、受け取り方も固まりやすくなるようです。
のちのち不具合が出てきます。

嫌なこともやらないとだめとか、せめて人並みにとか、せめて平均とか、人に迷惑かけちゃいけない、という管理者都合の何気ない言葉さえ、原理原則、絶対ルールとして受け取ってしまいます。

そのときは実行機能が伴わないので、行動変容には至りません。
しかしやがてお子さんの中で信念飛び越して執念、執着となり、捨てきれなくなる日が来ます。

実行機能の伴わない綺麗事は、遅効性の毒のように心を蝕みます(かといって綺麗事から完全に距離を置かせて野放しにしていいとは言ってないぞ。しっかり叱られて不快な経験をしてこそ、その後言動を選ぶ技術が身についたら生きやすくなった!!!!!!と幸せを日々かみしめることができるってもんよ、知らんけど)。

遅効性の毒によるメンタル悪化を防ぐには、個々の見立てが不可欠です。

温室で育てるべきときに崖を登らせたり、崖で鍛えるべきとき温室で育てたりするのは、労力がもったいないから相談してくれ、頼む。


・負荷と成果をコントロールしながら、レベルアップをはかる
ゴールポストが動いてしまう問題に言及する

地味ですが、このような負荷の匙加減や、大人特有の無自覚な「ゴールポスト移動問題」をはじめとする「前と言ってること違う問題」などに関して、パブリックコメントを受け付けましょう。大人たちだけで話を進めるのはフェアじゃないよ。お子さんのことなんだから。


お子さんの言うなりになれなんて全然言ってないです。
ただどういう経緯でゴールが動くのか、複数の命令を同時に入力するアホが司令官ヅラしてるのか、腹落ちしてもらうことに労力を使うようにして。

必要性が分からない限り、話なんて聞いてくれないからさ。


負荷をコントロールと書きましたが、やみくもに簡単な課題にしろとか、難しいものにしろとかいうわけではないです。

その子に必要なのは今何なのか、この負荷はいつどの形で価値が出るのか、見極めないと、負荷のかけ損です。

お勉強

高知能のASDにとって、全問正解が当たり前の簡単な課題をやらせるのは、難問やらせるより高難度というのは結構よくある話だね。

おばちゃんなら、その子が弱っているときは難問で癒し、調子が出てきたらミスの許されない系の処理課題を手当てするって見通しをお子さんと共有しつつ、私の気分で変わるかも、ごめん!でも悪いようにはしないつもりやで、って予告するかな。


・課題を分解し、苦手✕苦手の組み合わせを避けて減感作する(たとえば苦手な学校という環境で、苦手な曖昧さ適応をいきなり行うのは悪手。楽しい環境に苦手なことを盛り込むことで、刺激をコントロールすると、真正面から強行突破させなくても、乗り越える嬉しさと必要性を体感することができます)

・全く関係なさそうなところからアプローチする
(たとえば肩こり改善のために足のマッサージをしたり、遠くを見たりするぐらい、一見関係なさそうなところをほぐして、来たるべきときに備えます)

・負荷を加えると同時に、癒やす・笑わせる

苦手の構成要素を分け、それぞれ別件として改善を目論むこと。不快感を快感でマスクして、苦手意識を和らげていくこと。

地味な作業ですが、苦手なことを苦手な環境で苦手な先生やクラスメイトの評価を得るために、やりたくもないことをする、というのはあまりにもハードルが高い。不快という要素しかない。そういうときは、本当に個人差があるけど、ユーモアや意外性を必要とする子もいるし、全く別ルート(たとえば算数のミスを減らさねばならぬ子に算数を禁止して、茶道や靴そろえをやらせる、とかね)

種明かしして、戦略を共有

勉強についても受け取り方調整についても、こちらの意図明かしが必要です。また、苦手意識を彫り込まないためにも、
「今すぐにできるようになるとは思うな、むしろ今すぐできたらヤバいっしょwww」
ぐらいの軽いニュアンスで、長期的戦略であることを常に共有しましょう。
 
すぐに結果がほしい子たちは、頑張りがすぐに結果に反映されないと不快感や無力感を抱き傷付きます。ですから最初から、すぐに反映されるよーなことではない、こちらも手探りであり不手際もあろうがどうかお付き合い願いたい、あるいは、保険みたいなもので実を結ぶとは限らないかもしれない、と正直に知らせましょう。


「無理すんな 訳:苦手意識の少ないフレッシュな気持ちで実行機能が実装される日に備えるぞ」
「ゆっくりでいい 訳:行きつ戻りつでいい、20年後に今よりだいぶましになっているというぐらいで大きなシステム作りには時間がかかるらしい」
みたいにマインドセットを促しつつ、親御さんご自身も大局的なものの見方を修業中の身だと暴露しましょう。

このようなスタンスで取り組んだ苦手対策は、万一うまくいかなくても親の無力さを知るという経験にできますよね。
これは、ASDのお子さんの心を育てる大切なきっかけとなり、得るものがあるようで、
「あんなに頑張ったのに結局だめだった」
とはなりにくいのです。
再チャレンジするための心のエネルギーが温存されるっぽいのです。


ここで大事なのは、何をさせたか以上に、やりたくないことを頑張って疲れたなぁ無駄だったなぁという感情データを、やる意味なくもなかった、あとから見たら役に立ってるわ、という論理データで置き換えさせることと、それを何度も想起させることだと思います。もちろん納得感がなければデータの置き換えはできないから、その子の納得感はどうやって作られるのかの見極めやアプローチの工夫は要る。
*3


人間、やりたいことしかやらないと、どうなると思いますか?私利私欲を満たすためだけの日々を過ごすなんて、楽しそうですね、短期的にはね。

しかし、規範意識が高い高IQの場合、やがて心の闇を深めていきます。彼らは、一般に言われているよりも所属欲求や養育欲求、役割を果たしたいという欲求が強い傾向をおばちゃんは観測してます。根拠はない。

人の役に立てなかった高IQ遺伝子持ちは、子孫を残さずひっそりと人生を閉じがちです。まるで不要になった細胞がアポトーシスするかのように、なんて言ったら個人主義の時代に逆行するようですが、なんだかんだ人間は群れとその辺縁の技術・勇気の提供者(発達障害者)で成り立っていて、人の役に立つことは、人の心を健全に保つのにとても有効です。

おばちゃんは、ごく身近な他者の幸福度を高めることを、人の役に立つことの原型として設定しています。そう、遠くの人の幸福は横置きしときましょう。
まわりの幸福度を高めるとは、言うなりになれということではないです。勝ち負けや経済的成功は他者の利益とトレードオフになることも多いですが、和やかな場を共有することは誰かの利益や権利を奪うこともありません。

思考力や記憶力、声真似力を駆使して、人を傷つけないユーモアを提供するように特訓するのもよいでしょう(方法はその子の得意に合わせておばちゃんも考えます。こういった子は、親しい人からユーモアを仕込まれるとすごい勢いで学習することもあり、今はカタブツでもユーモア達人となるポテンシャル高いです)。
自分のユーモアが通じたら、それはお互いにとって幸せですよね。こうして共に過ごせることに感謝できるよう、気付かせていきます。

感謝する人もされる人も尊いよ!

感謝されるときは人の役に立っている、感謝しているときは借りを作っている、と思いこんでいませんか?違います。

善人たちは、感謝されることが大好きです。感謝されることは、善性を持つ人たちの心の栄養になります。
つまり、感謝する行為は、善人たちに心に幸福感を与える重要な行為。心の栄養を提供するサイドと言えなくもないわけです。

もちろん真心搾取まで行くとさすがに濫用ですから、感謝も万能ではないです。人間関係の潤滑油としてうまく使ってほしいのです。感謝の何がいいって、死の淵まで使えます。不毛な仕事をするにも、そこに感謝があれば、不毛だなぁという気持ちが起きなくなるほど。
感謝することには、ものすごく大きな価値創造の力があります。
すぐにはできないと思いますが、ぜひ頭の片隅に入れておきましょう。

ちなみに身もふたもない話ですが、感謝にも格はあります。
「受け取り手がフォローしている分野において価値の高い人」
の感謝はより価値が高いです。

正論ガールには人間関係をのらりくらりやる器用さはデフォルトではついていません。
ですが、その分、本質を見抜く力があり、言葉に重みがあります。
この力を活かして、寡黙なら9聞いて1丁寧な言葉を紡ぐ、多弁なら褒めや感謝、ユーモアを職人技として磨くというのもいいかもしれません。


続きます。
correct-me.hatenablog.com

*1:二次障害って定義もろくにできてないのに語るのなんなんですが、心のジャンルはお気持ち文化と統計的エビデンス文化のカオスだからしょうがない。臨床心理領域と公認心理領域とライトな資格しかないカウンセラーも、精神科領域も、それぞれ内部分裂までして好き勝手に主張して否定しあって…内輪もめしすぎでまじめんどくさいんだよ。ぶっちゃけ、厳密に考えないようにした方がいいよ、他人のけんかに巻き込まれている暇はないはずだ

*2:あの友田明美先生のお気持ち論文いまだにまるごと信じてるパンプキンはいないよね???虐待で脳が委縮ってやつね。撤回されたものはもちろん、そうでないものも、科学的な論文と言えるんかいな。 www.sankei.com

*3:ちなみに、学習性無力感から脳がブレーキかけちゃってる場合、バグ技を使うと意外にできたりします。バグ技のひとつは、頭ブルブルです。 頭や体をシェイクすると、一旦忙しい思考が止まりやすくなります。その瞬間を使うと、やりたくないことをやろうという気持ちに切り替えていけることがたまーにあります。水嫌いの犬が、シャワーや水没した後ぶるんぶるんしているのは、単に水を切るためでなく、気持ちを切り替えるためだとする説とも一致します(笑)。

【質問箱22-3】高IQ発達障害女子のトラウマケア


前回はこちら!https://www.asdadhd.jp/entry/2022/09/20/200740www.asdadhd.jp

今回は勉強面のこともちょいと書きますね。

ま、不登校自体は、別にね。おばちゃんは
「休みたがる前に休ませろ」
ぐらいのこと過去に書いてます。予防もできてる気がするよ*1
 

え、まだ大丈夫そうだけど、ぐらいのときに学校から引き離すのが理想。だけどなかなかそうもいかないよね。

だいたいはいわゆる五月雨登校を経て、休む罪悪感や、断続的登校特有の居心地の悪さや記憶を背負い込んでから不登校に入ります。学校を休んでいても、気後れや罪悪感とか自己嫌悪みたいなものに日々削られています。それを少しでも和らげるために、
「新しい学び」
を取り入れさせます。
それは
・親子関係を、脆弱な主従関係ではなく協働、win-winなチーム関係なりに置き換えていく
・正しさへのこだわり等、適応阻害因子をT.P.O.に応じて緩和する必要性に気付かせる
というものです。

こういったことは、落ち着いてるときのほうが理解しやすく、身につきやすいもの。

おばちゃんのゆる支援では、学校はくだらなく感じるのがデフォルト、と刷り込んで行かせます。これだと、
「意外に楽しいところもある」
という加点方式で学校に行ける上、不登校になっても罪悪感が少なくて済みます。


学校はいいところ、行くべきところがデフォルトですと、話は複雑。
親が言わなくても学校などで不登校はまわりに迷惑かけていると刷り込まれている場合がほとんど。
良かれと学校を休ませている間に、かえって潜在意識の中で自尊心を消耗していきます。

その場合は、なにより先に、社会通念によってつけられた傷口を消毒しましょう。我々は記憶の解毒とか、記憶の棚卸しなどとも言っています。一般はトラウマケアと言われる手法に近いですが、対象に合わせるため厳密には異なります。

その子によって異なるため詳しくは書けませんが、ざっくり言うと、過去に浴びた言葉を思い返させ(またはこちらから「こういう感じの言葉を強く言われたことがある?」と声掛けし想起を促す)、あれごめん、断定口調で言っちゃったけど、絶対じゃないよ、ケースバイケースだよ、何事もね、みたいに、言葉による縛りを緩めてあげるのです。

これ高IQほど、うまくいきます。カミソリみたいだったお子さんも、びっくりするほど素直で前向きになります。

その上で
「今はこれを学ぶために、戦略的在宅中」
マインドセットしていきます。
 
期間と内容はおばちゃんと相談してほしいんだけどねえ。みなさんと話せるわけじゃないのが残念。ただ一つ言えるのは、高知能で不快な記憶を思い返すクセが強く、不登校への罪悪感がある場合は、いくら学校休んでも回復する分よりも弱る方が上回ることが多いのよ。

この場合は、一般に言われる 
「本人が動き出すまで待つ」
というのはかなり危うい戦略だと思ったほうが良いかもしれません。

烙印ワードを言っちゃった親御さんはいねがーーーー?

不登校関連の記述では、よく、勉強遅れが遅れてしまうとか、取り戻さなきゃ、って言うけど、高IQは勉強については、ある程度まではなんとでもなります。

算国英数は積み上げ、って言うけどねぇ、高IQなら別にキャパシティ的にはなんの問題もないはず、なの。

「積み上げが」
「遅れてしまう」
そういう言葉こそが消えない烙印となって、彼女たちの心理を
「どうせ今からでは間に合わない」
という鎖で縛ってると思うわ、おばちゃんは。

勉強しようかな、と思ったとき
「この教科は積み上げ、あとから取り戻せない」
というたぐいの過去の声かけが一斉に想起されちゃうの。それで、金縛りみたいになるんだよ。

烙印ワード、言ってしまった?はい、大丈夫、まだ間に合います。落ち着いてるときのお子さんに謝罪してください。アイスでも食べさせながら、
「ごめん、私今までこう言ってたけど、間違ってた気がしてきたよ。アイスで釣ろうとするなんてずるい大人だよねぇ、ごめんね」
などと言い添えましょう。
高IQの子もいろいろですが、9割は、間違いを認めて謝ってくれる大人のことは嫌いになりきれないようです。


忘れる機能が弱くて困ってるような子でしょ?積んでは忘れ積んでは忘れを繰り返して定着(安定)を狙うジェンガみたいなやり方は、かえって馴染みにくいってのもあるのよ。必要性を感じたときにガーッとやったほうが、自分も頑張れるんだって気持ちを持ち続けることができるのよ、もちろん付け焼き刃みたいになるにしても、コツコツやらせて嫌いになるよりはよっぽどいいのよ。
*2

高IQのASDもいろいろだけど、チマチマやれる子は激レア。ウルトラマンに東京大阪まで匍匐前進で行けと言うようなものよ。
短期的に知識ドバドバぶっこむイメージのほうが馴染む。もちろんチマチマやる経験も必要だし、勉強で身につけられる子もいなくはないけど。よっぽど心にゆとりがある子じゃないかな。

今は戦略的にやらせません、と腹落ちさせるのはわりとかんたん。それに、
「今は勉強するな!」
のスタンスに反発すると勉強するという罠の二段構えになるから、あまのじゃく対策にも使えます。あ、もちろんケースバイケースよ? 

方法はその子に合わせますが、
「異文化理解のために必要な休み」
という認識で、在宅スチューデントとしての自負が持てるように導きます。それならば学校に行かなくてもさほど問題ないですからね。

二次障害的な弊害は不登校そのもののせいではなくて、記憶と思考力と、声かけ(補う情報の質)と受け取り方によって起きます。
このことをご本人が知っているのと知らないのとでは、大違いです。

やりたくないことをやらせるには

これさ、脳のパワーが強い人に、やりたくないことやらせるときの難度はすごく高い。

やりたくない、ってのをまず分析します。ものすごくいろいろなパターンがあります。一番多いのは、感覚過敏レベルの感受性と、思考力から来る
「必要性が見出だせない」
「どう考えても無駄としか思えない」
みたいな感覚と、
「つまらない(ほしい刺激が得られない)」
という体感がクロスして潜んでることが多いですね。

お子さんのそのときの感じ方や、課題によって、やりたくないことをどうやらせるかは変わってきます。

一般の支援では、苦手意識が強くなりすぎるのを防ぐために、敢えてしばらくやらせず泳がせて、実行機能の実装待ちをする手法もあります。

当所でも実行機能の実装待ちは必要なケースはあると考えています。ただし、一般の支援では支援方針を本人に通知しないことが多く、懸念してます。
ASD風味の脳からすると、大人たちが良かれと思って先送りしておいてあげた課題を、さあ今こそと差し出されたとき
「以前と話が違う!急に厳しくなった!」
となります。

なんなら
「いきなりあんなにひどいことをさせようとするのは、私が可愛くなくなったからだ…」
などと超解釈して、親を拒絶する子も出てきます。


【今はまだできなくていいけど、いやむしろ今すぐできたらやべーやつ】
というように、先々の課題として知らせておく等して、ASDの子たちが困惑しやすい
「突然のルール変更」
という状況を避けましょう。
また、その方針はお子さんにも知らせましょう。

緩衝材的キーワード

ASD風味があると、言葉の受け取り方に柔軟性を保ちにくいです。さらに記憶も強い場合は、たくさんのアドバイスを同時に実行しようとして、バグります。

たとえば
・人の気持ちを大切にしなさい
・自分の気持ちを大切にしなさい
同じタイミングで言われたわけではないのに、時空を超えて同時に実行しようとして、まわりと自分の利害が一致しないと思うや、とたんに身動きが取れなくなるのです。

一般向けとしてはくどくなるのでなるべく減らしますが、おばちゃんは緩衝材的なキーワードを挟むようにしています。

言葉を真に受けがちな方であれば、御本人にも、
「人は、しばしば言葉を端折るようだ」
と刷り込みます。

そして、ご自身側の脳内で、相手の言葉に
「〜という説があったりなかったりするらしい」
「知らんけど」
「自分でも何言ってるかわかんないけど」
といった緩衝材的なキーワードを勝手に補って処理する実験を促してみてください。
みるみる表情が明るくなる子がいます。

続きます。第4回のもくじはこちら!
・二次障害の防ぎ方「受け取り方調整」
・お勉強
・種明かしして、戦略を共有
・感謝する人もされる人も尊いよ!
correct-me.hatenablog.com

*1:参考 correct-me.hatenablog.com correct-me.hatenablog.com

*2:もちろんコツコツ努力の方法も身につけてほしい。けど、勉強ギフト持ちによって不登校にまでなった子に、小学校の勉強で愚直な努力方法を身につけさせるのは、なかなか大変。ウルトラマンに匍匐前進しろ、仮面ライダーに三輪車乗れと言うようなものだからね〜。もちろん郷に入っては郷に従え、速度制限オーバーに注意してねとは思います。ここではあくまでも不登校のお子さんの登校リハビリのための話。 まだ不登校になってないなら、くだらない宿題をハイスピード適正クオリティでこなせたときは灘の難問解けたときよりご褒美出したいわ。そもそも高知能にこつこつの大切さを教えるなら掃除や料理、スポーツのほうが目的に合うかもね

【質問箱22-2】発達障害児に絡まれて不登校になったASD女子の親御さんプロファイルと将来【正解を選び続けようとした末路】


前回はこちら!
correct-me.hatenablog.com

ご質問箱の続きです。

家庭は面白失敗ハウスに

ごめんなさい。決めつけます。情報を勝手におばちゃんが補うけど許して…ひょっとして。親御さん高学歴高収入、正しくあろうとしすぎるんじゃないかな。

今の環境についての問題点と、お嬢さまの課題。はっきり把握なさってる。お見事と言う他ない。しかしだ、良くも悪くも目線がプロすぎるんだな。正しすぎ。


ASD児に慕われている大人よ、もっと間違ってくれ。そして許されてくれ。

確かに、揺るぎないものを好むタイプの子は、間違わない大人が好きだ。

でも、彼女らにとって必要なのは、自分も正しい大人になるぞという強迫観念ではないはずだ。

人は間違う、自分も間違う、間違ってもわからなくても、地雷を踏んでも、反省がなかなか活きてこなくても、何度でもごめんねして、試行錯誤をして、許されようが許されまいがなんだかんだやっていこうよってことを体に染み込ませることこそが、やらかしがちな発達障害児の人生に少しの可笑しみとぬくもりをもたらしてくれるとおばちゃんは思うよ。


「間違ってもいいの。同じ間違いを二度としなければいいのよ」
という、一見理解ありそうな言葉を浴び続けた子達は一歩も動けなくなる。

どうか親御さん、お子さんに好かれているうちに、くだらないこと含めてたくさん間違ってください。ごめんなさいしたり、真摯にわびたり、ときには逆ギレしたあと土下座したり、埋め合わせをしたり、歌って発散したり。あやまちフォローのバリエーションを開発して、お子さんと共有してください。

手探りで、お子さんの、容赦スキルと謝罪スキルの引き出しを作ってあげてください(関係性が良くないときはお子さん側の受け取り方が真逆になりますので、注意してください。詳しくは天邪鬼モードの子に関する記事、声のブログをご参照頂くか、ご相談ください)。


正しさを愛しすぎる親御さんのもとには、しばしば正しさを愛しすぎるお子さんが生まれ、純粋培養されます。

園や学校、あるいは公園というカオスな異文化体験施設で、信じてきた正義が片っ端から否定されます。




興味深いことに、正しさ信仰が強ければ強いほど、高難度な体験をすることになります。
時間も約束も人権も学ぶ権利も心の安全も守られない中で、知恵を使ってサバイバルするという謎解き脱出ゲーム。知能が高く、正しいことにこだわる(自分ができるかどうかは別)子には難度が高いコースが用意され、ヒントがたくさん必要です。その代わり謎が解けたときの実りも多いようにできています。

学校では、お嬢様、苦手の掛け合わせの嵐でしたよね。酷い目を体験しましたね。

でもおかげで、成長のためのシミュレーションもこれから 捗ります。絡まれて、とてもしんどかったと思いますけど、長い目で見るとねblessing in disguise。

こういうカルチャーショック経験してない子は親御さんがなんともしてあげられなくなってから一人で部活トラブルや友達トラブル、恋愛絡みなどでの四面楚歌や孤独を乗り越えねばならないのです。
ぶちのめされて、心をしなやかにするエクササイズの機会を得られた子は実はラッキーなのです。


知能が高めなら
【園・学校に行く理由は、幼児性万能感ベースのアイデンティティをぶち壊すためとする説がある】
ぐらいの情報を持たせてあげたほうが、環境を有効に使える可能性が上がります。
とは言うものの、今更っすよね。すまん。

実際、いろいろがんばって刷り込もうとしても、すぐに機能するとは限りません。きちんと育ったASDの子たちは、誰の言うことでも鵜呑みにするというわけではありません。自分軸で深く考え、
「どう考えても正しいなら正しいでしょ?なにがいけないの?」
と思うものです。

まして、完璧主義と正論の使い手であるお嬢様。正論を受け止められない同級生以上、つまりリスペクトできない同級生以上とは、親御さんが何を言おうと、対等な関係を築かない状態でしょう。

同級生と対等な関係。どうすればよいのでしょう。
一般には、
「クラスメイトの、良いところを探してみよう」
と教えて、正しさへのこだわりをほぐそうとします。

ところが、ナチュラルボーン高IQ、ASD、とにかく評価が厳しいんです。人にも、自分にも。
まるでメイドインジャパンの精密機械と名匠が行う品質チェックよ、それで人間を判定してます。


幼児期に目に映っていた親の様子をベースに、人の良し悪しを判定しているフシはありませんか。

人間は一神教的な神にはなれません。しかき、子どもファーストな親御さんて、幼児から見ると完璧な存在、いわば唯一神に見えてしまうのです。

神を基準にして、関わる相手を選り好みしてたら、同級生つまらんとか、野蛮だってなるわけです。そりゃあ友達なんてできないですよね。*1

親御さんは、これまで正解を求め続ける姿を手本として見せてきて、それが実ったということではないでしょうか。

次のフェイズでは、自分の信じる正しさも大切にしながら、ケ・セラ・セラモードを駆使して人生の荒波をゆらぎとして楽しむ、そんな醍醐味を知らせることにコストを割いていただけたらと思います。


続きます。
correct-me.hatenablog.com


過去のご質問もたくさんあります。ぜひ、ブログ内検索窓をご活用くださいませ。

*1:友達を作れない、作らない理由にはいろいろあります。この面については選人眼というギフトの現れとも言えて。 信頼するに足る至誠の男としかマッチングしないというチートにもつながるので、実家太い女子ならありっちゃあり。なんだけど落とし穴もあって、その話は長くなるから割愛。対策としてはね、対等であろうとすると上から目線になってしまうって子に「孫悟空を見下しつつ横暴を許す、お釈迦様の視点」みたいなものを体験させてみるのも吉よ。うっすら見下すことは許したほうがかえって居丈高にならずに済むのよ

【質問箱22-1】小さい弱そう高IQ、 ASD診断済の娘、今後の方針〜必要な経験【不登校】

正しさ依存への注意喚起

ご質問箱いただきました!

こんにちは。
三者から見た目にASDと思われることはほぼありません。 小学校に上がってから本人の困り感 (聴覚過敏が主、 複数のタスク処理の困難あり) が表面化しました。さらに同じ学年の同級生に特性がありそうなのに放置されている子が複数おり、ことごとくその子達から目をつけられ、トラブルが絶えず不登校となりました(まず小さくて弱そうで標的となり、嫌なことをされた際、助けを求めず自分で何とかしようとする&正論で抵抗するため相手からさらに攻撃されボロボロになるというパターンが殆どでした)。

娘は聴覚過敏もありますが感覚過敏もあります また、気持ちを言語化しづらい (日常会話は言語化出来ますが、 内面の思考を表出出来ない事にストレスを感じている)、完璧主義、大人と子供が同居しているような精神となかなかアンバランスな面もあります。 今は勉強は家で行い、習い事や放デイ体験活動のクラブなどで 同世代と接触する場所を作り、地域ボランティアなどでも他者との接点を持っています。

ですが大人のフォローのある居心地の良い環境で、 本人のやりたい事 (一部必要な事)をしている だけという点に問題点を感じています。 興味はないけど周りに合わせる経験や、誰かとトラブルがあった時の対処の経験などが欠けていると思います。

今後の方針を模索したく何かヒントをいただけ ないかと質問させていただきました。 長々と申 し訳ありません、よろしくお願いします。

お答え

はいご質問ありがとうございます!

懸念なさってるのはおばちゃんが警鐘を鳴らしまくっている
「環境に恵まれすぎて問題先送り状態なのでは」
ってことでよろしかったかしら。

そうね、不登校でも大丈夫、動き出すまで待ちましょう、とかいうスタンダードが通じるのは、スタンダードな不登校の場合なような気がしますね。

ASD、しかも高IQは外れ値の中の外れ値です。健全育成には、スタンダードを横置きした個別戦略が不可欠。

足りない経験をどうやって補うかというお話も、もちろん大切です。
その前に、
えーと、まず、高IQ、ASDなので。低学年で絡まれる、やらかす、これは必ず経験すべき第一関門だとおばちゃんは思ってます。

ASDで高IQなのにやたら友達とも親ともうまくいってると聞くと、おばちゃんにしか見えない黒〜い霧の気配を感じてしまいます。


低学年で絡まれてしまったってご相談多いんです。もちろん、うわぁ、不憫だなぁ、苦しいよなぁという気持ちもあります。でも、内心、よっしゃ来たチャンスだぜ!とも思います。

心の傷?心の傷のない人なんてつまんなくない?私は好きじゃない(聞かれてない)。心の傷も経験。もちろん、単に傷ついたってだけじゃなくてね。

どう活かすかだわよ。どう活かすか考えるための知能だよ。

あら?もしかして、発達障害があると心の傷が残りやすいからって、無傷女子として育てるべきだとでも??

いやマジでやめなって。


そりゃ心の傷残りやすいさ。でもね、無傷には無傷の危うさがあるのよ。
無傷で育ったASDって、危うさの塊だからね???

まわりを激怒させず、自分の心も痛めつけすぎずに、幸せそうに社会適応してるASDは、心の傷を有効活用した人たちなんだよ。ここテストに出しますよ!


闇も、有効利用ができるんだよ。



心の傷抱えて臆病になってしまったとか、あれさえなければもっとうまくやれていたのでは、などと考える人は多いです。

ひょっとしたらそういうパラレルワールドもあるのかもしれません。

ですが、おばちゃんカウンセリングで、トラウマ的記憶を丁寧に処理すると、深刻な衝動性や短絡さに、ブレーキかけてくれているのは他でもない心の傷だった、とお気付きになるものです。

ごんぎつね現象ね。トラウマ、お前だったのか…、私の衝動性や他害性に適度なブレーキかけていてくれたのは…。みたいなね。
*1


ASDは、一般的な生存本能の代わりに別の能力(脳力)が発達した生命体です。

生存欲求弱いから、絡まれなきゃ、トラブル回避スキルや精神的防御力の必要性なんて感じられないんです。

そしたらどうなる?平和ボケしたまま、胸が出るやら生理が来るやらして、挙げ句は、おまた目当てのクソ男と依存ビジネスに狙われるんだよ。ま、それで良い思い出だーとか高い勉強料だったわーとかって記憶を割り切れればいいけどね。


御質問者さんには申し訳ないけれど、学校で対人問題起こしちゃってる子を抱え、申し訳無さで死にそうになってる親御さんにも、ぜひお伝えしたい。

絡んでくるテポドンおじさんとか集近閉とかめっちゃムカつくし迷惑よね。人に迷惑かけたらいけないって言うし、まぁそうだよなっとも思ってる。

けど、わかりやすいリスクとか憎まれ役が不在だと、どこまでも危機感なく暮らせてしまうんだよね。危機回避するには、危機が身近にあった経験を活かせた人だけなんだよ。

ASDもそう。イヤーなことがあってムカついて、初めてトラブル回避技術に脳コストを割くインセンティブが生まれるのよ。

生存本能が足りてない子にとって、危機の経験は、人生のお宝なんですよ。


なんでかわからないんだけど、知能が高すぎると同時に、生存本能足りてなくて、正しくありたいという欲求がすごく強いってケースうちにかなり集まるのよね(行動力が伴わないことが多い)
ここ、お子さんの思考回路をジャックして、好きな漫画の名台詞踏まえたりしながら、正しさへのこだわりを和らげてあげれば、自暴自棄も過剰適応も他害性も緩和されます。

すると、絡んでくる人や、集団から受けるダメージが全く違ってきます。

おばちゃんトークなら

生まれたときから今まで、どんなお子さんだったのかお聞きします。また、まわりがどのような様子だったのかも伺います。
その上で、親御さんとお子さんのレディネスづくりから始めることになります。

親御さんは、子供の生殺与奪を握る独裁者的あるいは神的な地位を退けて、お子さんのプロジェクト立ち上げを協力する出資者とか、共同経営者といったスタンスになるという所信表明していただきます。詳しい技術については割愛します。

親御さんの黒歴史を語っていただく必要もあるかもしれません。

関係性の土台作りですから、地味です。効果が出るまでは半信半疑と思います。でも、取り組む価値があります。


大好評シリーズ!続きます!
correct-me.hatenablog.com

*1:さかなクンも、お母様は学者家系のお嬢様で全面応援型だったと称賛されてる。実はお父様は囲碁の人で酒乱という記事があっておばちゃん納得。オリヒメという遠隔操作ロボットの生みの親で、ALS患者さんの社会参加を技術力で応援する、オリィ研究所のオリィ先生も、不登校のときは親御さんから何も否定されてないとのことだけど、6歳のとき山に捨てられかけてておばちゃん納得。人権派塾講師茂山先生は高1でお父様を亡くしていらっしゃってておばちゃん納得。彼らほどビッグになる必要はないけれど、現代の子育ては、傷付けない、傷付かないことばかりにフォーカスしすぎ。不快な経験をどう役立てるか、って視点と思考にもっとリソース割いてくれー

木下優樹菜さんとブレインクリニックQEEG検査からの発達障害グレーゾーンへのTMS療法効果とデメリットは〜HSP,HSCのための精神科医療?何を期待してるの?

木下優樹菜さんがADHD診断を受けに行ったクリニックってどんなところ?

芸能人の木下優樹菜さんがADHD

ご自身によるYou Tubeでの発表後、メディアに取り上げられ話題です。何件かお問い合わせ頂いてます。

木下優樹菜さんはQEEG検査を受けたそうですが、本当にADHDなのですか?
検査を受けたとされるブレインクリニックはどんなクリニックなのですか?
TMS治療で、発達障害の治療ができるんですか?
 
…とかね。こちとらただのおばちゃんだからなんにも知らないよ!知らないからね!全部フィクションよ!放言書き散らかしますね。
暇な方だけついといで!行ったことある方は情報下さったら情報量に応じておばちゃんトークカウンセリング1時間以上無料!

QEEGって何?TMS療法って何?ブレインクリニックは本当に悪徳なの?!当所の顧問弁護士にも相談し、訴訟ギリギリを攻めていきます!

QEEG診断は胡散臭い?

  
木下優樹菜さんが受けてYou Tubeで画像を示していたのは、QEEG検査という手法です。
Quantitative:定量
Electroencephalography:脳波
直訳すると定量的脳波検査。脳波を測って、客観的な違いを見出そうというもの。

ブレインクリニックは悪徳悪徳と言われています。

twitter.com
twitter.com
今ホームページを確認しますと、ところどころ絶妙に誠実な書き方に変わってます。
具体的には、QEEG検査について、診断の【補助】に使っている旨が明記されてます(前はなかったよーな…ま、おばちゃんだから忘れたんだと思うわ、あ、わざわざ見に行くなよ!炎上であっても検索順位は上がるよ。まあちゃんと納税してるクリニックなら、儲かるのは経済が回るわけだし目くじら立てなくていいかもだけど、そんなヒマならうちのブログ読んでよね!)。


QEEG検査だけだと全額自費。15000円弱。初診料3300円。これを高いと思うなら去れ、という強い意志を感じるね。
医療脱毛クリニック初回格安のレジーナみたいにしたらもっと客から金引っ張れるのに。案外良心的?と思ったら別にそこに良心も悪意もないようだ。無料だからと来る客はクレーマー率がめちゃくちゃ高く、職員の離職が深刻だかららしい。あーなるほど、わかるわかる。


脳波をとり、サーモグラフィみたいに鮮やかな色分け。偏りが直感的に見える化され、自分を理解したような気になれる…という触れ込みだ。他者にアピールするのに使えそうと思う人はいるだろうね。

しかし、これをもって発達障害を診断可能とする医学的共通認識はぶっちゃけないんだよね今のところ。だから自費なんす。

え、でもフツーの人の脳として示されるものと明らかに違いますよ、って?あのねぇ、そもそも比較対象が、アイドル級に整った脳のなんだわさ。

広瀬すずちゃんや永野芽郁ちゃんとおばちゃんの顔比べたら全然違いますわよ?でも、違うからって「異常」と言わないでしょ?…言わないでよぉ。

カスタマーが求めているのは占いではなく診断なはずなので、論点は、正常との線引きはどうなってるのかってところなはず。
だが、線引きあまりしない。その日のバイト医師によってはできないわけじゃないと思うけど、方向性が違うからねーだからこその自費なわけで。薬物療法しない場合は線引き不要論者のおばちゃんと変わらない。

ADHD疑って、大都心のキラキラクリニック行って、ヴァンクリとジョーマローン纏った美魔女医さんや見た目強い医師によって拍子抜けするほど簡単な問診を受け、若い女性スタッフに頭預けて、変な…いや、殊更な電極付けられてみ?

私だったら安静なんて無理。交感神経優位にバーンと傾いて、脳は過活動、変な汗かくに決まってる。

別に問題なんもない人でも、訪れたらグレーゾーンと名付けられる可能性はけっこうある。薬物療法でない自費診療に誘われるかもね。
そもそもこんだけ多くの精神科始め医師たちが注意喚起し、それを誹謗中傷だとして裁判沙汰になっているような自費診療の発達クリニック行く時点で、おばちゃん判定では多動だね。それか、考えすぎのASD、既存の概念を信用できないASD


おばちゃんの素人意見だけど、QEEG検査自体がてんで嘘っぱちでダメって思わない。ポテンシャルはある。まだまだ練れてないがね。
問診取るのが高級白衣クラシコ着た綺麗な女医さんと、おばちゃんみたいなほっこりマダムとで結果は同じなのか。広瀬アリスちゃんみたいな検査スタッフとおばちゃんスタッフとで結果は同じなのか。
全く同じ条件で無作為にやらないと、交絡因子を取り除けない気がする。

また、機械がね。普及するかねぇ。高いし、スタンダードになるとしても当分先。今、精神科専攻が大人気だけど、精神科になると何がいいって、設備投資が要らなくて開業しても高額借金背負わなくてよかったから医師家系でなくても一国一城の主になりやすかったという事情があるんだよね。メンタルクリニック文化圏に高い機械はあまり馴染まない。

だから、現状、発達障害の診断の基準となるような、たとえばDSM-4 DSM-5にはおりこまれていないし、それゆえに医療者の間でコンセンサスが取れていない。
多くの専門家たちの激怒原因は、この世界的基準から外れていてけしからん(本当に効くなら論文出して!)ということかと思います。まあ彼ら、科学アカデミア文化圏の正しさにこだわる民だからね。お気持ち文化圏やフロンティアはまた別の正義で動いてるわね。


おばちゃんも、所長も、激怒とかない。今では当たり前となっている医療も、始まりは、こういう貴重な人体実験…じゃなかった、人柱…じゃなかった、ええと、まあそういう風当たりの中で始まったケースあるし。

今後、環境とか電極取り付けお姉さんのバストの大きさなど、交絡因子の問題がクリアにできて、きちんと論文にできたら、診断の要となっていく可能性は、ないわけではない気がする。

QEEG検査やTMS治療 TMS療法そのものは、発展途上ではある。けど騙していなければ詐欺ではないし、それを言うなら美容皮膚科も美容形成もホストクラブもアウトになるというのがおばちゃんの認識。自分の金で何を買ったっていいじゃない、みつを。

ことさらに叩くのは、盲信するのと同じぐらい危ういというか、「今」しか見てないなと思う。


所長とおばちゃんそれぞれの知り合いは、筑波大で発達障害を客観診断できるようにと日夜研究してる。けどまだまだ。

おばちゃんも記事で、
「いつか非侵襲的な方法で脳の中でどんな物質がどんな挙動を示しているか客観的に見られるようになったら一気に進むんだけど、当分実用化は無理だろうね」
みたいなことを書いたことがある。この時おばちゃんが想定していたのは、脳内の分泌物の移動の様子をリアルタイムで見る方法であって、QEEGではないんだけど、QEEGでも、データが集まればそれなりの意味を持つようになるかもしれない。少なくとも今の診断方法は客観性の担保が難しすぎなのよね。

QEEGの結果のみをもって診断確定しているわけではないとしながら、グレーゾーン判定を多発しているクリニックは、ブレインクリニック以外にもたくさんありますし。ブレインクリニックばかり叩くのは筋違いだと思います。

QEEG検査なんてしょうもない検査に目くじら立てなくていいよ…デパート入り口にあるサーモグラフィーみたいなもんだよ(意味深)、15000円、駅前の個別指導行かせたらウトウトしてるうちに飛ぶ金額じゃん(おい)。

その先のほうがおばちゃんは気になる。

QEEGは撒き餌で詐欺?TMS治療(TMS療法)

保険診断名、保険病名、レセプト病名、といった保険診療と投薬が前提の病名は付けず、疑い病名的な、グレーゾーンという言葉を好む傾向があるクリニックはあります。
グレーゾーンという意味も曖昧なんだけど、この場合は薬は保険診療としては処方できないですよという意味かな。

発達障害は治らない!!!!!!!というパワーフレーズを真に受けてる人はたくさんいますが、グレーゾーンなので〜みなさん治られてますよ〜と優しいお姉さんに言われるとあーそうなんですね!わぁよかった!ってなるのも人のサガ。

そう、QEEGのあと、別室で、お姉さんの勧誘タイムがあるらしい!お薬無しでできる、最新の治療がありますよ!とね。

最新の治療というと聞こえはよいけど、この場合人柱要素もあるね。当然のように全額自費ね。夢は自費。言い値をふっかけ…じゃなかった、ハイコストですね。

金額は、処置回数にもよる。最初にたくさん契約したほうがかえって安く上がる設定。クリニックによるけど10-20万から60万前後くらいの契約すすめられ契約したケースがあるらすぃ。クレジットカード支払いも割賦もできます!ってね。

そんな高額でもその場で契約できちゃうんだね…ADHDかどうかはともかくそこにいる時点でまあまあ判断軽くてカモにしやすいのは間違いないんだし(おい)、ハンコとかで気持ち落ち着かせてからにしてほしすぎるんだが。
まぁADHDの経済効果は凄い。可処分所得の範囲でやっとくれよ。あと医療費控除は条件が合えば使えるみたいだね。

クーリングオフは可能なのか

ブレインクリニックについてはおばちゃん知らないけど、ブレインと言うのは表の看板で、経営サイドは美容クリニック経営のノウハウを用いているのが定説。
病院というよりは美容文化圏。つまり営業かけてなんぼです。武士は食わねど高楊枝の極み児童精神科とは世界線全く違う。

美容医療など自費診療のクリニックには裏社会の顔役がついているところがあって(羨ましい)、契約しなかったりクーリングオフしたりすると嫌がらせされるケースも過去にはあった。やっちゃだめなんだけど。裏社会には表の法律は通用しにくいのよ。
だから制度上クーリングオフがあっても、一筋縄で行かないケースもあるということ、頭の片隅に。


クーニングオフしたことないので間違ってたらごめんね、消費者庁のHPで確認してね。レジーナクリニックの脱毛とかの美容医療だと8日以内、5万以上、1ヶ月以上の契約期間なら店舗契約でもできるし、8日過ぎても残りを精算してもらう手続きが可能らしい。けど、自費TMSはもめてる例が出てくる。
最近の自費TMSは期間を短くして1ヶ月に満たないことが増えている。
そもそも代替医療はまあまあ争わないとクーリングオフ対象にならないなんて説もあり、ここには書けないので消費者センターとかに相談してね。*1


まあなんだ、頭に電極みたいなの付けて電荷流してみる的なことするわけじゃん。TMS治療の機械を使ってね。TMSとは、Transcranial Magnetic Stimulation経頭蓋磁気刺激のこと。
電磁誘導の法則を用いて、頭に置いたコイルから瞬間的に脳組織に電流を流す…と書いてあるものもあれば、コイルを通して磁場を作って、磁気で脳を刺激すると書いてあるものもあって、よーわからん。と思ったら機械が複数あるらしいな。もうええわ(脳みそバーン!)。

 
電流が流れてから脳組織が刺激される過程は

1コイルに電流が流れる
2コイル平面と垂直方向に磁場が生じ、頭蓋骨を透過する
3大脳皮質に渦電流が生じる(コイルを流れる電流と反対方向)
4渦電流が介在ニューロンを刺激する
5皮質脊髄ニューロンなどが刺激される

ブレインクリニックによると、TMSによって磁気刺激を与えますが、実際に神経細胞に影響を及ぼしているのは生体内で生じた渦電流だよ!流した電気がそのまま脳みそビリビリやってるわけじゃないよ!とかなんとか(ホームページ書いてる人もあまり詳しくわかってないなんてことはまさかないよな。あ、よくわかんないけど効くってのはあるのよ、アセトアミノフェンとかもそうだから批判じゃないよ!人体は不思議なんだよ)

この装置、日本の保険診療では、薬物治療が一切効かないうつ病にだけ、使われる。コレがTMS治療。 

だけど、結果出そうとすると、発達障害向けの自由診療とは出力が全然違う。脳の特定部位にピンポイントで影響与えるガチな電流流す。吐き気とか頭痛とか、ありとあらゆる脳絡みの副作用ヤバくて入院必須、続けられる人が貴重らしい。えええ…すごい興味ある…まあなぁ…電気使ったロボトミー手術みたいなもんか?

発達障害へのTMS療法は、自費。
保険診療認められてない、っていうかもともと申請もしてなさそう(偏見、だって勉強とか嫌いそうじゃんここの医師)。

仮に論理的には有効でも、こういう「お気持ち文化圏」のクリニックだパワーと頻度と回数が足りなそう。

ブレインクリニックさんのホームページによると、そんじょそこらの機械じゃなくて最新式のノーベルシータバーストだからうんたらかんたらで安いんだそうだ、うわースーパーウルトラパーフェクトアタックみたいでかっこいいね
(Θburstとは、日本で間欠的シータバースト刺激と言われているiTBS治療Intermittent Theta Burst Stimulationのこと)

ちなみに、保険医療で最新式ってのはエグいほどたくさんの治験やった上での最新式なんだが、自費診療の最新式は実験台という意味です。ここテストに出します!


副作用軽く済む程度の出力で、発達障害に効くかどうかって?
は?イワシの頭も信心からだよ?

おばちゃん、効く人がいないとは思わない。でも
「こんなに効いた」
って判断もQEEGだから…ね。慣れたら変わるんだわ。
実感が伴わなくても、画像見せられて効きましたよって言われる可能性はあるね。

TMS受けるために何度も通ううちに、場所慣れして、脳波上、脳の過緊張が見られなくなる……なんて当たり前に起こりそうだもの。そのへんどうなんだろね。最近はさ、食べログとかでもいい口コミ書いてる人たちもなんていうか書き慣れてて、素人さん減ったよね、ここではないけど、おばちゃん、いい口コミ書くバイトやったことあるから素直に信じられないんだよね。

イワシにしちゃお高いよね。回数によるけど、効果なくても払うんだもんね。本当にどうにかなるなら出せるは出せる、でも、なんていうんだろう、アルジャーノンに花束を、の話を思い出すのは私だけか。

TMSはレーシックとか同様の扱いで、確定申告時の医療費控除対象なのも、納税者としては心穏やかではない。まあ高額納税世帯ならいいや、許す(何様)。))

結論、ブレインクリニックは悪徳か

困っている人をカモにした金儲け主義のクリニックだと専門家たちの告発多数。猛り狂わないまでも、モヤモヤしている専門家多数。
事実かどうか不明ですが、Twitterで問題点を厳しく指摘した医師が複数、このクリニックから訴えられかけているなんてお話もあり、センシティブなジャンルの話題なので、取り上げようか迷いました。

弱者をカモにしているとすれば、正義感強い人たちが怒るのは無理ないですが、ネット使って情報得て、クリニック選んで、予約して、その日時に毎回お金かクレジットカード持って訪れている時点で、弱者判定基準外れそうではある。

っていうかTMS療法の予定時刻に毎回起きて行けてたらそれもはや…いやなんでもない。


不安を煽ってムリヤリお金を払わせているとかでもなければ、しょうがない。自己責任。

勝手に不安になったり、勝手にお姉さんに惚れ込んだりして勝手に財布の紐を緩めてることをとやかく言うのは、無粋だろう。

自費だから効果に統計的な担保はないけど、公費を直接的に無駄遣いしてるわけでもないし、TMSメインのクリニックはあまり薬出さないし、自費のとこには生活保護来ないから処方薬の転売ヤーも現れないし…つまり、もっとアコギなところはいくらでもあるのになんでここにだけ目くじら立てるのよって気もする。

保険医による医療サイドが軽視するのはまあ現段階では当然だけど、自腹で払える人が自己責任で気に入ったサービスを買うってだけの話で。

思うに、占いに近いんだろうな。占い師は悪徳業者だろうか。ここを駆逐するなら、占い師を駆逐しないといけなくなる。


保険診療は広義の公費だけど、ここは自由診療なんよ

この界隈に限らず、自由診療は実質野放し。いや、一応取り締まってくれてはいるんだろうけれど、信者やファンがお金遣うのは止められないのよ。話題の統一教会とか統一協会もそうだ。

PRADAだってハリー・ウィンストンだって、物理男子が科学的に見たらナイロン生地(-CO-NH-により次々に縮合した高分子を糸状にして織ったものと呼ぶべきか?)と炭素の塊なわけで…。

医学的な正しさという価値も、そんなに厳然としたものではなくてさ。保険診療上正しいかどうかという境目さえも曖昧なところはないわけじゃない。

科学系の高名な雑誌や保険制度みたいな、拠り所を同じく統計学とする者たちの間でのみ、正しさを共有してるみたいなとこある。


ブランド物とエセ医学をイッショクタにしたら多方面から怒られる気がするけど、なんていうか、自由診療も本人の可処分所得の範囲でやる分には苦笑いするのみ。
((美容は、ちゃんとした先生じゃないとすごいいろいろやらかしてて、豊胸手術して気胸になっちゃう若い子が増えてる。某大学病院で話題に。でも、来たら苦虫噛みつぶしながら治療に当たるしかない。自己責任とは言いながら、尻拭いは、こっちかよって。いつかデータが保険診療でも役立つかもしれないしと思うでもしないとやってらんない(高給ヘタクソ自由診療医の尻拭いさせられてる優秀低賃金病院勤務医は本当に尊い…絶滅しないように大事にしようね…)。


医学的根拠が不足しているとする意見はある。
海の物とも山の物ともつかぬのだとすれば、有名人やマスコミが撒き散らすのは遺憾とする医学の徒がたくさんいるのは、無理からぬこと。

でも少し視点を遠くに置くと、カモ…じゃなかった人柱があって医学発展です、世のため人のため私財を投じて人体実験に身を投じるなんて、なかなかできないことです。華岡青洲とその妻に近い心意気を感じるぜ。

そう、自費で治験を受けているんだよ。


一方、影響力煽動力持ちたいお騒がせ大好きかまってちゃん、だから芸能人になったような人に
「人々への影響に気をつけろ」
と言うのは余計なお世話というか、無理な話だよ。
インスタグラムのストーリーズで、交際中のJ2大宮アルディージャ・三幸秀稔(29)と思われる男性の寝相の悪さについて語る34歳YouTuber。傾向はバリバリあるやろね。まあでも同じような状態を示す他の疾患いくらでもあるから断定はしないけどね。
個人的には、かわいそうだな、と思われるタイプの芸能人に突如として発達障害カミングアウトしてもらって、イメージキャラクター化希望だけどね。木下優樹菜さんや坂口杏里さんだとなぁ…。好感度が予後不良………深田恭子さん、新垣結衣さん、浜辺美波さん、広瀬すずさん、吉沢亮さん、坂口健太郎さん、あたりイメージキャラクターになってくれないかな誤診でもいいから(無茶を言うな!無茶を!)。


クリニック選び

利用者が気をつけるべき点もあって。たとえば発達障害グレーゾーンの人や適応障害の人向けに自費のTMSを推してるクリニックでは、コンサータなどの薬を処方しない/できない可能性があります。

あと障害者手帳や障害者年金のことを聞くと怒る先生もいるかもね。怒る怒らないはクリニックが悪いんじゃなくて、その医師個人の話だけどね。

自費のTMSやってるところには、精神保健指定医の資格を持っている医師はそう多くないかもね。

精神保健指定医を取るには最短で医師6年目。持ってなければヤブ精神科医かというと全然そんなことはないんだけど、法律上の権限が少ない)。あくまでも自由診療クリニックチェーンが進出した新領域。トラディショナルな精神科で学んだ正統派精神科医とは、文化が違いそう。

もちろん、たとえ、どんな名医に診断つけてもらっても、有効な合理的配慮が受けられるかとか、改善するかってのはまた別の問題。ブレインクリニックがいいとか悪いとかはおばちゃんはわかんない。行ってないし。

だいたいチェーン式やフランチャイズ式のクリニックだし、良いも悪いもないよ、医師とか看護師さん技師さんとか受付の方とか、ひとりひとりの力と、何よりお客さんの態度とが、複雑に絡み合っているからね。

もしおばちゃんがブレインクリニックの中の人だったら?

がんばってばかすか勧誘してTMSか当所の手法に関する論文書きたいね、自分からクリニックに時間通りやってくるADHD成人はお金稼ぐし(手持ちがあるとは限らないが…)。
偉くなって、積極的にグレーゾーンを付けて、症例報告にハク付けるのもいいわね〜。
早くたくさんのデータが集まって、いい研究ができれば、いろんな人がいきいき働けるようになるかもしれない。そうしたら国力upするよなぁ。愛国おばちゃんは発達障害傾向ある人たちが大好きだから、低コストで最高のパフォーマンス出せる一助となりたいと常々思っているよ。


自分からわざわざ人柱にはなりたくないけどね(笑)。

中の人に聞いてみたいことは、ユッキーナにTMS治療やらせようと思わなかったの?ってこととその理由!
下世話な話でごめんねさいね!下世話な話がお好きな方はぜひ他の芸能人についての記事も読んでいってね!
www.asdadhd.jp


アルジャーノンに花束を

アルジャーノンに花束をは1959年初出なんだけど。昔のほうが、才能引き出すのが果たして本当に幸せにつながるのかって議論になってたんだよね…。

今は、教育熱心な方々は、子供の才能は引き出すべきでそれが親の義務みたいな思い込みが激しくなりすぎてるよなぁ。
才能引き出しすぎると次の世代に引き継げなくなるってこともあると思うんだけどね。

あなたもおばちゃんトークで泣いたり笑ったりしてスッキリ解決しよう!

*1:国民生活センターによれば、 医療脱毛などを含む一部の美容医療サービスは期間が1カ月を超え、金額が5万円を超える場合は特定商取引法が適用され、契約書面を受け取った日を含む8日間はクーリング・オフができます。 またクーリング・オフ期間を過ぎても、契約期間内であれば決められた金額を支払うことで中途解約も可能です。2021/07/07 とある。 店舗契約の対面契約でも、オンラインでも、対象らしい。甘い…じゃなった、クーリングオフ制度、変化してるね。ネット販売でも条件満たせばクーリングオフ出来るってさ、2022年6月から。 https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html わかりやすいクーリングオフの仕方https://woman.mynavi.jp/datsumou/210611-3/ ところが札幌市の報告など、自費診療のうち代替医療クーリングオフ対象外という解釈もあってだな。ここにはTMSで60万のローン組んだ女子が出てくるわけですが、消費者センターには手も足も出ないと判断したのか弁護士を紹介したと結ばれている。 https://www.city.sapporo.jp/shohi/01-shohi/01-soudan/details/documents/202112soudan.pdf https://woman.mynavi.jp/datsumou/210611-3/ 

【質問箱21-4】情緒支援級✕思考力記憶力の弊害と強み【高知能、高IQ】


前回はこちら!www.asdadhd.jp
高IQキッズを情緒支援級に行かせた先の進路についてどう思うか…というご質問に、支援に夢見るな!!!!としつこくぶちかましてすみません。

ちなみに、
「うちの子は高IQというほどではない」
というケースでも、フラッシュバックや幼児期の記憶がなにかあれば記憶特性的に高IQ寄りだと思って対応したほうがよいのではないかと思っています。

何らかの原因があって秘められていると、検査では低く出たり、LDと誤診されたり(能力が低いわけではない)というケースもあります。


思考の高速化複雑化を軽視するな

高知能の子供の心は、加速度的に複雑化していきます。
納得した学習はいくらでも記憶できる、そんな子は、誤学習も猛スピードです。

また、一度納得したものが誤解であったとき、修正に特殊なコツが必要です。これは発達障害の中でも一定以上の思考力記憶力を持つ子たちや、2E、ギフテッド特有の問題です。

この問題を軽視して、自己評価を安易に高めさせたり、心を満たし続けたりする支援スタイルの横行を、おばちゃんは強く懸念しています。高IQの育ちはそんなに簡単ではないんですよ。


もしお子さんが本当に高知能ならば、複雑化する思考と消せない記憶の問題を見越して接するべきです。また、お子さん本人にも、荒ぶる思考と記憶の功罪を自覚をさせる必要があります。どんな手を使ってでも。


満足させてもらえる環境に依存してしまうと、深刻な機会損失につながります。 
人生には、劣等感やこじらせ、不公平感、人権侵害される経験がつきものですからね。親御さんのことを大好きなうちに
・人間の弱さ
・身の丈
・足るを知る
・自他境界
などを日常的に知らせておくべきです。

叩き込め!

自分の価値観と他者の価値観は違うんです。合わせてもらえたり、たまたま一致したりすることがあるというだけです。(定型と呼ばれる人は思考力オートオフしてまわりに合わせることに長けている)

満たしておけば短期的には問題が起きにくくなるのは当然です。無制限に食べ放題して、お腹すいたと暴れる人はあまりいませんよね。それとよく似ています。

依存傾向があるならば、無制限はアウトです。良かれと思ってしたことが、やがてその場しのぎにすらならなくなっていきます。

子供時代はねぇ、なんだかんだ小さくて可愛いんですよ。許す範囲を広く取りがちです。ここ誤学習メーカーね。

おばちゃん的には、成長によってととのうと見立てたものは許容するけど、肥大しそうだと見立てたことは容赦なくすりこぎで半○しにします*1

ちびっこは親のことが好きというのもあり、満たしておけば問題は極めてマイルドになります。

しかし、年齢が上がり、膨れ上がった欲求を、大きな体で振り回すようになると、控えめに言って地獄でしょう。


居心地良いところにいて、欲求満たされてもいるって状態にいると、この界隈の子は親より大きな癇癪持ち赤ちゃんになりかねません。


現行の支援では、おそらく発達障害者の予後は二極化します。

大多数は、二次障害と不満でいっぱいとなるでしょう。
そうなる前に本人にも記憶力と思考力から来る依存傾向があることを知らせ、依存に気付いてバランスを取る経験を積ませねばなりません。

良い教育が裏目に出る

彼らはしばしば他者比較をしてしまうので
「下を見るな」
「過去の自分と比較しなさい」
という指導を受けて育ちます。いい教育ですよね。

そう、それも時限爆弾となります。下を見るなと言われた記憶のせいで、上ばかりを見てため息をつきます。
過去の自分と比較せよと言われた記憶のせいで、上質な大人たちから笑顔を向けられ、褒められ認められ楽しかった幼少期と現在とのギャップに苦しみます。


記憶力が強い子には、過去の栄光が瘴気を放ち、精神的な自家中毒を起こす可能性も踏まえさせる必要もあります。

難しそうですか?はい、文から理解するのは難しいと思います。おばちゃんトークご利用ください。ご家庭向けに最適化した方法を構築することができます。


お子さんに必要な環境をどう作るか

もともと難しい特性であり、支援の先がうまくいかなくても仕方ない、という声もあります。

ただ、これまでの当所へのフィードバックは明らかに、当所のゆる支援に関心の高い親御さんは、ゴリゴリにぶっ飛んでて厄介だったクソガキャさんへの持続可能な幸福感受性の実装に成功していることを示しています。


高知能に限らず、大人の意図でお子さんの自己イメージを虚飾し、肥大化させることにもっと躊躇してください。
お子さんが、幼児性万能感や優越感にあふれる肥大化した自己を手放し、等身大の自分を受け入れるとき、大きな困難を抱えます。過去と現在のギャップに苦しむ青少年期を過ごすハメになります。
そうなる前に。いえ、そうなってわからでもなんとかなります。

思うような承認が得られなくてもひょうひょうと暮らす思考方法を養うべきです。

二次障害予防の極意

無条件の愛は要りません。出し惜しみしましょう。特に一人っ子なら、愛情過多に気を付けましょう。

チヤホヤほめるなら、バランスとりましょう。貶される経験人権蹂躙される経験もさせましょう。
ほめまくってごめん、大きくなるにつれ得られる承認は減っていくからあんまり褒めたらかえってよくないかもしれないのに、と言い添えるのも有効でしょう。

真面目な子なら
「大人でも未熟でいいという説がある。」
「大人になっても褒められたいなら、身近な人と気安く褒め合うぐらいしかないという説がある。」
ぐらいの感覚を持たせておきましょう。使えない大人になったときの自己嫌悪によるダメージを減らせます。

ほめる関わりが悪だとは言ってないです、。
でも、傾聴や受容、ほめ、あるいは物理的な欲求を満たすことこそ二次障害予防の唯一無二の手段、みたいな思い込みがあるならとっとと捨てやがれですわ。*2


大人になるということ

満たされた欲求は消える、とシアーズ博士は記していますが、それは思考と記憶がホドホドの子の場合です。
「お子さんを無条件の愛で包んであげて」
とかいう佐々木先生の言葉にも、赤線引かずにハナクソつけておいてほしい。

大人になるということは、無条件の愛や貢献は受けられなくなるということです。
ギブアンドテイクなりwin-winなり手探りしながら、完全には満たされないなりに、渇望感とささやかな幸せと制限を有効利用して、なんだかんだやっていくのが大人の生活ではないですか。
だとすれば、お子さんにも、満たされないなりに、なんだかんだやっていく力を身につけさせるという視点とフェイズが大切だと思うのです。

大人へ至る過程で、課題の先延ばしや、緊急避難、単位の再履修が必要なときはあります。
そういうときに一時的に少人数学級に移るというのはもちろんアリです。でも、いわゆる
「支援や福祉の先の進路」
というのは…そぐわない可能性が高いのでは…って、そちらの情報わからないので決めつけるわけにはいかないけどね。

*3

いい先生ってなんですか

高IQの発達支援は、返す返すも
【バランス】
です。
これが正しい!これは間違っている!というスタンスで真摯に支援してしまうと、あっという間に偏った人間になります。

ご自身がギフテッド寄りだったような先生なら良さそうだって?ノンノン。 

「人材育成のギフテッド」
「人心掌握のギフテッド」
を除くと、「加減」
を見誤りやすい特性を持っていることが多すぎるんです。

自分が子供時代厳しくされて嫌だったからと無闇に優しくしすぎたり、逆にビシビシしすぎたりね。

思い描く理想を追いたがり、バランスを欠いてしまいがちなんです。うまくいかないと投げ出すってのもあるあるです。
もちろん後天的にバランス思考とバランス思考の植え付け方を身に着けた人もいますがね。

高IQにしても発達障害児にしても、いい環境やいい先生を見つけるとか探すという考え方とは馴染みが良くないのでは…。だって、良かれと思って手厚い支援を受けさせた皆さん、ゆでガエルになってるもん。
ま、そういうケースの駆け込み寺をしてるおばちゃんバイアスは、あるけどね。

ともあれ、置かれた場所で、親子の側で補完をするのが一番で。当所は個別に分析して、何をどう補完するかをお伝えしておりますのでご利用くださいね。

素晴らしいとされる先生との出会いの弊害

子供がすごくなついて、学校に行きたがる。保護者対応も◎。そんな素晴らしい大好きな先生でも、ある1点が欠けていると、サヨナラのあとの悲劇を生みます。


先生が
「自分の役割は今を楽しませるだけでない。これから出会う先生ともうまくやれるように導かないと!」
「いい出会いは麻薬になりかねない」
といった意識がないと、子供も、切羽詰まった親御さんも、高確率で依存します。

保育園の先生や療育の先生にものすごく可愛がられた、その後出会うすべての先生を相対的に価値が低いと見なして全面的に見下してしまう…これ、高IQ問題児あまりにもあるあるなのです。


「あの先生のときはうちの子荒れなかったからいい先生」
とよく言いますが、ママ・パパのヨシヨシで元気になれるうちに、人生最大のショックな経験をしてほしいくらいなんだよ。

順風満帆の子供時代?クソ喰らえですわよ。死ぬ思いして生き延びる経験こそ至高。


もしも我が子がやらかし続けていていたたまれないなら

ご相談ください。思いの丈をおばちゃんにぶつけてくれろ。

先程も申し上げました通り、おばちゃんの基本マインドは、ご縁のあった環境で足りないものを別途補い、too muchなものは割愛する…ってものです。


どんなにいい場所でも、その一箇所が世界の中心だと思いこんだら、お子さんの未来に不幸のタネまくようなもの。


ただでさえこじらせやすい子たち。

普通級でも情緒級でも支援級でもご家庭でも、とにかく守ってあげたくなるのはよくわかります。自分が大好きと思っている子供の笑顔ほど美しいものはありませんしね。

しかし、園児〜低学年は、高IQ児の歪んだ早熟ひょろひょろプライドをいったんぶっ壊して、一生ものの人格の地盤作りをするのに適した時期です。

家でも外でも受容的な環境というのは、おすすめできません。子供が子供のままで一生いられるならよいのですが。
 

もし、今、

支援なしでバチボコ状態でしたら、ご相談ください。バチボコから何をどのように学ぶのか、一緒に考えましょう。

もしも今、ご本人は社会適応に関する課題が山積みなのに家でも学校でも受容されている状態でしたら、受容されなくなったときにモンダイが噴出する可能性があります。親子で心の準備をしておけば危うからず。こちらもご相談ください。
  

ぶっちゃけ、情緒級支援級だろーが不登校だろうがどうだっていいんです、そこは大した問題じゃないのよ。居るコミュニティで何を学ぶか、なのよ。そのためには、受け取り方調整なのよ、たぶんね。でも受け取り方の修正方法、本で読んだことある?無いでしょ。
高知能、高IQ、2E、ギフテッド、LD、各種グレーゾーン(様子見含む)は、発達障害のスタンダードからも外れた存在です。そんじょそこらの育児方法は通用しません!っていうかすでに通用してないんでしょ??

考えが堂々巡りになってきたら脳が疲れちゃうから、お一人で悩まないでね。そして、相談相手を間違えないでね。
    


質問箱で頂いた情報量では、さすがのおばちゃんもパキッと答えを出せない。色々決めつけでグダグダ述べてしまった。ごめんね。読んでくださった方ありがとうございます。
 
実際にご相談頂きましたら、赤ちゃん時代の発達*4やクラスの担任や子どもたちの分析、ごきょうだいやご家庭の事情なども踏まえて、親御さんと同じかそれ以上の情報量と熱量で考えさせて頂いております。


というわけで、高IQキッズを情緒支援級に行かせた先の進路についてどう思うか…というお話なのに、今回、支援に夢見ちゃいけない理由ばかりしつこくて、ごめんなさいでした。

最初から読めます!
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*1:おはぎやきりたんぽ作るときお米粒を残して潰すことを半殺しと言うそうな。すりこぎでキッズ殴れとは言ってないよ!必要なケースもあると思ってるけどね!

*2:赤ちゃんが泣いたら抱っこ、というのも徹底されすぎ。双子や年子だったら、みたいな想定して。赤ちゃんがかわいいからって、主導権を握らせないで。主導権や決定権に見合う人格が身についてない子に権力だけ持たせてる保育や支援を受けてるなら、家庭でバランスとって!

*3:突き抜けて他者に一切興味がないフェイズは、本人の心理面の問題は表出しにくい。しかし、彼らの脳の特性上、傷付いた記憶があとから押し寄せてくることがある。当所肝煎り、記憶の解毒のし方を教えてあげねばならない。情緒級支援級は激増していることと、保護者ニーズ子供ニーズとポリコレのせいで、ほめときゃええんやろみたいな安易な指導がまかり通ってる。確かに低学年なんて9割の子は褒めに反応するし、先生のスキルはなくとも高学年を迎えてしまう。高学年を見る先生は家庭環境のせいにしたり生まれつきのせいと決めつけないと心がもたないらしいし、記憶の解毒を教えられるほどの支援者に当たる確率は高くない。それより、おばちゃんと一緒に親子関係をリノベーションして、記憶の解毒方法をお子さんに伝えるほうが確実だよ

*4:話し始め歩き始めの様子など。高IQ児は、発話が極端に遅い早い、話さなくなるなど、イレギュラーな発達が見られることがあります。衝動性や思考力が強すぎたり、聴覚過敏があったりすると顕著です

【質問箱21-3】高IQ✕支援情緒級で後悔しないために【高知能ギフテッド、発達障害グレーゾーン】

引き続き、高IQと発達支援の因縁話です。

前回はこちら!
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↑bonbon先生にも共感いただき恐縮です!

福祉と高IQは相性最悪

「今支援が必要ならその環境は整えたい」
うんうん。わかる、わかるよ。
「でも、公立高校受験の進路が狭まるとかキャリアの選択肢が狭まるとかは気になっちゃう」
そうなのよ。うんうんうんうん。

ぶっちゃけ、ハイクラスなご家庭で育った高IQの方に
「支援や福祉の先の人生を納得させる」
これ想像より難儀よ。特に男子。

実家が太くて「当たり前の生活」が豊かって、色んな人から羨ましがられるけどね、奈落の底への転落感覚と隣合わせなのよ。

実家に見合った自分になれなかったら、生きてるだけでメンタル削られるのよ。*1


失われたときを求めて迷走

記憶が強く、現状に満足していない方は、満たされていた過去や、希望に満ちた過去を忘れられない状態に陥っていることが多いようです。

とうの昔に失われた
「優しい世界」
「満足している自分」を奪還する日を夢見ていたり、まわりの期待に応えるぞという幼い興奮と自己効用感をガラパゴス的に記録していたりなさいます。
哀愁を漂わせているぐらいならいいですが、ここに荒ぶる思考力が加わると
「どうしてこうなった。どこかでどうにかして巻き返さなきゃいけないのに…」
という焦りに陥ります。

身の丈に合わせ、地に足つけて着実に堅実にという発想になればよいのですが、現在の身の丈を見誤っていますので、一発逆転せねばと思ってしまうのです。

最早身の丈に合わなくなったエリート志向や玉の輿志向へ偏向します、なんなら、
「未来を良くするための唯一の手段」
としてギャンブルへのめり込みます。

もちろん、だいたいうまくいきません。そして他責が強まります(自責に行く人は、心の病気になります)。


絶望や破滅へ導かれるリスクからお子さんを守ってくれるのは、記憶力や思考力といった高知能そのものではありません。

大切なのは、知能によって蓄積した、ライフハックを含む知恵。
その知恵の使い方次第です。

しつこいけど、ASDみがありそうな子には、受け取り方の調節方法伝授、試みてほしいんだよねぇ。(バランスを欠くと逆効果なので、できればご相談ください。本人が自分で気付いてやり始めることもあるけど早いほうがいいです)


多動は生きる=試行錯誤みたいなとこあるしわりとお金が好きでなんだかんだ働くのでまぁいい*2

高IQでASD風味が入ると
「解なし」
となるやピタッとフリーズ。多動風味が入ってると熱暴走してとんでもない方向に突き進む。さもなくば過剰適応。
でも絶望しないでね!高知能ASD児は、持続可能で有益なシステムには確実に馴染んでくれます。持続可能な幸福感受性をゲットしやすい種族です。


心をつかむ方法を間違っていませんか

支援者は、お子さんと親御さんの心をつかむ必要性に常にさらされています。
「こいつ、やだ、無理、嫌い」
と思われたら支援難度が爆上がりしますからね。


常に知的に(または生物的に)飢えていた昔の子の扱いは、わりと簡単でした。

ですが、今は
「得意を伸ばす子育て」
「子供の気持ちを尊重する子育て」がスタンダード。ネットの普及、核家族化、少子化、手厚すぎる保育園もあり、子どもたちの生活は一変。

個々の知的好奇心や承認欲求を満たされすぎ、興味のないことに日常的に付き合わされる経験が不足しがちです。

「何かを教室で教える(知識欲を満たす)」
という方法でお子さんの心をつかむのは、過去で最も難しくなっているとも言われます。

そこで、知識欲を満たす以外に、子供の心をつかむ手段として取り沙汰されたのが
「ほめ」
でした。ほめれば幼い子は喜びます。ほめると子供が意欲的になるという現場の実感から脚光を浴び、ペアレントレーニングはほとんど褒め方講座で満員御礼となってました。

今なお、ほめによる承認が広く利用されています。ほめ言葉があふれていると、いい環境とされています。


ほめること自体は、決してまずいことではありません。ほめることは重要な発達支援であり人心掌握手段のひとつです。

ですが、問題もあります。

・成長するにつれて、ほめる人、ほめ方などへのこだわりが生まれ、ほめられても不満がちになる
・支援者側もほめることに依存し、ほめ以外の関わり方の錬成が雑になる
・ほめへの渇望感に基づく踏ん張り経験が不足する(特に、きょうだいやライバルがいない場合)

成長するにつれて
ほめポイントへのこだわり「そんなことほめられても嬉しくない。かえって落ち込む/申し訳なくなる」
褒めてくれる人へのこだわり「あんたにほめられてもかえってムカつく」
ほめられる立場で自意識を固定してしまうと「ほめられるのは好きだが、人をうまくほめられない」
ほめられることを諦めると「無気力」
苦言から学べない「ほめてくれる人=好き、ほめてくれない人=嫌い、になる」
といった問題を抱えがちなのです。


ファンが多く有名な専門家ほど、子供はたくさんほめて自己肯定感を高めてあげましょう!とか言うし、高知能の子を持つ親御さんもなんとなくそっちに流されます。当然、末端の支援教員もその流れを踏襲します。

気持ちはわかるよ。スタンダードの流れのほうが喜ばれるんだもの…。

言いたくないけどねぇ、ファンが多い先生はね、大脳偏差値70超や感受性偏差値70超の子供を切り捨ててるんだよ。だからファンが多いんだよ…高知能発達障害は、マイノリティの中のマイノリティ。極端な話、割愛されてんだよ!!


高知能家系周辺には、そんなマイノリティの中のマイノリティ・高知能発達障害に関しての知見が蓄積されています。
私に言わせれば、とっくに人体実験を済ませてますよ。頭のいい子を授かったら、大衆ウケする教育法に依存していいのか自問自答して?不安ならおばちゃんに連絡して。*3

だめなところも認めてほめてくれる人しか気に入らないし、つながれない。なのに、ほめの精度とグレードにこだわって好意的に(割り切って)受け取ることができなくなっていく。

尊敬する人に褒められないと嬉しくない、尊敬する対象を吟味しすぎて満たされない。
深刻な承認不足になるのはこのパターン。ここを乗り越える気合いがあるでしょうか。


ちょっと脅してしまいすみません。

こだわりを適宜緩めて、必要に応じて柔軟性を発揮できるように仕向けるプロジェクトにいわゆる「いい環境」を役立てるのはいいと思います。



続きます。締めくくりです!
correct-me.hatenablog.com

*1:実家を嫌ってるなら、絶縁なりすればずっと続く幸福感得られるんだけど、理解ある親身な親を捨てるのは罪悪感があって、嫌いになりきれないんだよね。 それから、貧乏ライフハックを持ってるとか、ラブラブな相手がいるとかでないと、生活レベルが下がるときって幸福感も急激に下がるし。

*2:性衝動が強いといろいろ大変だから、トラウマ的記憶による衝動ブレーキは子供時代に取り付けておきたい

*3:歴史上の人物も親となったよね。で、乳母や教育係を雇う。彼らはお子様に嫌われたらクビ。だからお子様に忖度するし叱らない。で、結果は?ヤカラになったり芸術家肌になったり自殺したりするのは世の理だよ